ガスがたまっておなかがはる(腹部膨満) 、おならがよく出て困るなどの症状が気になる方へ
おなかのガス(腸管ガス)は、多くは口から飲み込んだ空気で、緊張した場面では飲み込む空気は多くなります。また、大腸の腸内菌叢による食物の分解で生じたガスも加わってきます。
腸管ガスが増える原因としては
①食べ過ぎや早食い
早食いすると飲み込む空気が増えますし、食べ過ぎで胃腸に負担がかかり、胃腸を傷害してガスが留まりやすくなります。また、肉類や脂っこいものを食べるとおならも臭くなります。
②ストレス
ストレスがたまると飲み込む空気が増えますし、胃腸の動きがおかしくなって、ガスがたまりやすくなります。また、ストレスにより腹痛や腹部膨満感がでてきます(過敏性腸症候群)。
③便秘症
便秘でガスが留まってしまい、発酵するのでおならも臭くなります。
④胃腸虚弱
慢性的に胃腸が弱いと胃腸の動きが悪く、ガスもたまりやすくなります。冷え性の方は、冷えると症状がひどくなってしまいます。
これ以外に胃癌や大腸癌などの悪い病気が隠れていることもあるので、症状が長引く場合やひどくなる場合は、まずは、胃カメラや大腸内視鏡などの検査をおすすめしております。
治療としては、西洋薬では、腸の動きを整える整腸薬、乳酸菌製剤、便秘の時は下剤などを処方しますが、それでも、改善しない場合は、漢方薬を併用しています。
漢方では、腸の過剰なけいれんを緩和し、腸の動きを調整していきます。ストレスが原因の時は、理気剤というストレス緩和の漢方薬を併用します。また、胃腸が弱っている時は胃腸の気を補い、冷えている時には温めて動きを取り戻していきます。
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豊中市上野東 漢方内科・消化器内科の加地内科クリニック