近年の京丹後市の長寿者の腸内フローラの解析をした研究では、長寿者の便細菌では酪酸産生菌が多いという結果でした。

各種の研究により、酪酸産生菌のもたらすメリットが示されています。
①炎症を抑え、免疫を調整する
②癌を抑制する遺伝子を活性化する
③骨の形成を促進する
④腸管ホルモンの分泌を制御して糖尿病などを予防改善する
⑤ アレルギーを抑制する
⑥腸脳相関でうつ傾向や不眠症を改善する
⑥IgA抗体の産生を増加させ、ウイルス感染への免疫を強化する
⑦寿命を延長し、加齢による筋萎縮（フレイル）を改善する
⑧悪玉菌の悪化による炎症を予防する

様々なメリットをもたらす酪酸産生菌を増やすためには、食習慣が大切であることがわかってきました。
①脂肪摂取を減らす
②食物繊維を増やす
　特に豆類、野菜類、果物類、海藻類の水溶食物繊維を増やす
③発酵食品を増やす
以上の食習慣に気をつけることで酪酸産生菌を増やし、老化防止に繋がることが期待されます。

　　　　　　　　　　参考：内藤裕二「酪酸菌を増やせば健康・長寿になれる」
                                          　　　　　　　　　　　（あさ出版）