〇なぜ「腎臓にやさしい食事」が大切なの?
腎臓の働きが弱ると、老廃物や余分な水分・塩分を体からうまく排出できなくなります。
そのため、食事を通じて腎臓への負担を減らすことがとても重要です。
〇まずはここから!5つの基本ルール
① 塩分 1日6g未満 :むくみ・高血圧・心臓への負担を防ぐため
② たんぱく質 適量(体重×0.8~1.0g/日): 多すぎると腎臓に負担がかかります
③ カリウム 血液検査で高い人は制限: 野菜・果物の摂り方に注意
④ リン とりすぎに注意: 加工食品・乳製品に多く含まれます
⑤ エネルギー しっかり確保: 食事量を減らしすぎないように注意
〇腎臓を守る!食事の工夫とヒント
① 減塩のコツ
味つけは「だし・酢・香辛料」で工夫
漬物・加工食品・外食は控えめに
しょうゆ・ソースは「かけずに少量つける」
② たんぱく質は“質”と“量”に注意
肉・魚・卵・大豆製品は適量をバランスよく
「プロテイン」製剤は避けて
摂りすぎは禁物!栄養士と相談を
③ カリウム制限が必要な方は…
野菜は「ゆでこぼし」「水さらし」でカリウムを減らす
果物は1日1~2品目まで(例:りんご1/4個など)
市販の野菜ジュースやスムージーは控えめに
④ リンを減らすには
加工食品・インスタント食品を控える(「リン酸塩」添加物に注意)
チーズ・スナック菓子・清涼飲料水も要注意
⑤ 水分と体重管理
医師の指示に従い、飲水量や塩分制限を守る
毎日体重をチェックし、「むくみ」や「急な体重増加」がないか確認
〇食品選びの早見表(目安)
比較的おすすめ 注意が必要
白米・うどん・食パン 塩分入りの惣菜パン・カップ麺(リン・塩分多)
ゆで野菜・温野菜 生のまま大量に食べる野菜(カリウム多)
白身魚・鶏むね肉 ハム・ベーコン・ソーセージ(リン・塩分多)
手作りの薄味みそ汁 インスタントみそ汁・漬物(リン・塩分多)
りんご・みかん少量 バナナ・メロン・柿など(カリウム多)
〇よくある質問 Q&A
Q.「塩分6g」ってどのくらい?
→ 醤油小さじ1で約1g、味噌大さじ1で約2gです。意外と簡単にオーバーするので注意!
Q. 外食しても大丈夫?
→ できますが、選び方と量に注意。
・「つゆは残す」「小鉢定食を選ぶ」「和定食+野菜多め」が理想です。
Q. 食事で腎臓はよくなりますか?
→ 食事で進行を遅らせることは可能です。薬と並行して続けることが大切です。
〇 一言メッセージ
「腎臓を守る食事」は、将来の透析予防にもつながります。
無理のない工夫から、一歩ずつ続けることが大切です。
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科
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