健康・医学

腎臓病⑥~慢性腎臓病(CKD)と心疾患の関連

慢性腎臓病(CKD)と心疾患の関連は非常に強いです。慢性腎臓病(CKD)では心血管疾患(CVD)、特に心疾患のリスクが高まることが知られています。以下にその関連性について詳しく説明します。

  1. 心血管疾患のリスク増加
    慢性腎臓病(CKD)では心筋梗塞や脳卒中、心不全などの心血管疾患のリスクが著しく増加します。慢性腎臓病(CKD)の患者さんでは、心血管疾患による死亡率が一般の人々に比べて高いとされています。

2.合併症
慢性腎臓病(CKD)患者さんはしばしば糖尿病や肥満などの他の心血管疾患の危険因子を抱えています。これらの合併症も心疾患のリスクを増加させる要因となります。

高血圧: 慢性腎臓病(CKD)は高血圧を引き起こすことが多く、高血圧は心血管疾患の主要なリスク因子です。腎臓が血圧の調節に関与しているため、腎機能が低下すると血圧が上昇しやすくなります。

動脈硬化: 慢性腎臓病(CKD)では、動脈硬化が進行しやすいことが知られています。腎機能の低下に伴い、炎症反応や酸化ストレスが増加し、これが動脈硬化を促進します。

3.予防と管理
慢性腎臓病(CKD)患者さんにおける心疾患のリスクを減少させるためには、以下の対策が重要です。
血圧の管理: 血圧を適切に管理することが必要です。
生活習慣の改善: 健康的な食事、定期的な運動、禁煙などが推奨されます。
薬物療法: 医師の指導のもと、降圧薬やスタチンなどの薬物療法を行うことが重要です。
定期的な健康診断: 心血管リスクを評価するために、定期的な健康診断や検査が推奨されます。


結論
慢性腎臓病(CKD)と心疾患の関連は深く、慢性腎臓病(CKD)患者さんは心血管疾患のリスクを特に高める要因を抱えています。早期発見と適切な管理が重要であり、医師や専門家の指導を受けることが大切です。

    参考:「CKD診療ガイド2024」日本腎臓学会(東京医学社)

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    豊中市上野東 消化器内科・漢方内科の加地内科クリニック

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