③ 外から来るストレス「寒邪」に気を付けましょう
「寒邪」が身体に侵入し冷えると、風邪をひいたり、手足や関節を冷やしてしまい、痛みを発してしまうことがあります。冷えから体を守るためにも、大きな血管が集まっている身体の中心部である、おなかや腰、おしりを温めましょう。手足の先が冷える場合も、まずは身体の中心部を温めるのが効果的です。腹巻やスパッツ、使い捨てカイロなどで、おなかからおしりにかけて、しっかり温めましょう。
冬の養生を行っていても、なかなか冷えが改善されない場合は、漢方薬の力を借りて身体を温めてみませんか?実は、冷え性には色々なタイプがあります。こちらでは、冷えの原因別におすすめ漢方薬を紹介いたしますので、ご自身の症状に近いものを選んでみてくださいね。
症状 | おすすめ漢方薬 |
・陽気不足 ・全身が冷えている方 体の中をめぐる陽気は、正常な体温を保つ働きがあり、「腎」が生み出します。不足すると身体を温める力が弱くなり、冷えを感じます。 | 真武湯 (シンブトウ) 人参湯 (ニンジントウ) 八味地黄丸 (ハチミジオウガン) |
・血行不良 ・身体が冷え、肩こり、痺れなどがある方 血流が悪いことが多いです。血流が悪くなる原因も多様です。 | 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 (トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ) 当帰芍薬散 (トウキシャクヤクサン) 温経湯(ウンケイトウ) |
・気血不足 ・手足が冷え、疲労、食欲不振などがある方 気(エネルギー)、全身に栄養を届ける血が不足している状態です。 | 十全大補湯 (ジュウゼンタイホトウ) 人参養栄湯 (ニンジンヨウエイトウ) 婦宝当帰膠 (フホウトウキコウ) 婦人宝(フジンホウ) |
秋から冬にかけては、朝晩の気温の変化や乾燥で体調を崩し、風邪をひきやすくなります。風邪かな?と思ったら、まずは身体を温めて治癒を早めることが大切です。そして、風邪の経過や、症状にあわせてお薬を選びます。ここでは、代表的な症状に合わせた漢方薬をご紹介しましょう。
漢方は、からだ全体のバランスを整え、ご自身の自然治癒力を引き出していきます。ご不明な点やご相談などございましたら、自然の薬箱の漢方相談薬局にお気軽にご相談ください。
あと食事の時はよく噛むことも大切です。食後にからだがポカポカ温かくなるのは、「食事誘発熱産生」という仕組みが関係しています。よく噛んで食べると脳の視床下部が刺激され、神経ヒスタミンという物質が分泌されます。脳のヒスタミン神経系が活性化されると、熱産生が高まり、内臓脂肪を燃焼するよう働きかけます。その熱により体温も上がるということ。
からだを温める力も強くなるのは事実ですが、何もしないでいると一般的には30歳ごろから筋肉が減り始めます。温活を目的にした運動は継続が大事です。ハードな運動でなくてもいいので、1日7000歩を意識してみたり、少し筋肉に負荷をかけるような強度を上げたウォーキング(20分程度)を、週3回を目安に行うのもいいでしょう。
1)階段はできるだけエスカレーターを使わず自分の足で登る。
2)少し速歩きして運動量を増やす。
この2つを意識するだけでも、第二の心臓といわれるふくらはぎが刺激され全身の血めぐりがよくなります。
◯温かいものをとるようにする
◯シナモン、生姜、ニンニク、わさびな、コショウなど、からだを温める作用が期待できる薬味やスパイスを料理に取り入れる
◯食事の時には意識してよく噛む
◯動脈が通っている3つの首(首、手首、足首)やお腹を温める
◯大きい筋肉があるところ(太もも、腰/お尻、二の腕)を温める
◯サプリメントなどを取り入れる
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科の加地内科クリニック