健康・医学

梅雨の時期の胃腸障害~その原因とおすすめの対処法

梅雨に入ると、「なんとなく胃が重い」「お腹がゆるい」「食欲が出ない」など、胃腸の不調を訴える患者さんが増えてきます。

これは、気温や湿度の変化が体にストレスを与えることで、胃腸の働きにも影響が出るためです。

今回は、梅雨の時期に見られやすい胃腸の不調と、それに対して行われるおすすめの検査についてご紹介します。

梅雨の時期に多い胃腸の症状
梅雨時は「湿気」と「気圧の変動」によって、自律神経や消化器系に負担がかかります。特に以下のような症状が出やすくなります。

主な症状:
胃もたれ・膨満感
食欲不振
吐き気や胃のムカムカ
下痢・軟便
腹痛や腸の張り
だるさや疲労感(消化不良にともなう)

東洋医学では、梅雨は「湿邪(しつじゃ)」が体にこもりやすい季節とされ、「脾胃(ひい)」=消化器系の働きが弱まりやすい時期と考えられています。

梅雨の胃腸障害におすすめの検査
「ただの食べ過ぎ」や「一時的な不調」だと思って放置していると、実は胃腸の病気が隠れていることもあります。気になる症状が続く場合は、以下の検査を検討しましょう。

腹部超音波検査:胃や腸の動き・ガスのたまり・腸管の腫れなどをチェック。脂肪肝や胆のうの状態も見られます。
胃カメラ:胃炎・逆流性食道炎・胃潰瘍・ピロリ菌感染の確認に。慢性的な胃もたれや吐き気のある方におすすめ。
大腸カメラ:下痢や腹痛が長引く場合、大腸ポリープや炎症性腸疾患などの確認が可能。
便検査:下痢や便秘が続くときに感染症・潜血などのチェック。
血液検査:炎症や栄養状態の確認、消化機能の全体像を把握するのに有効です。
ピロリ菌検査:胃もたれ・胃痛・胃炎が続く方に。除菌治療が必要な場合もあります。

日常で気をつけたいポイント
冷たいものを摂りすぎない(胃腸が冷えて動きが悪くなります)
湿度の高い日は消化の良い食事を心がける(例:お粥、煮物、温野菜)
夜更かしやストレスも胃腸機能に影響するため、睡眠と休養をしっかりと
暴飲暴食・油もの・アルコールは控えめに

まとめ
梅雨の胃腸トラブルは、環境による一時的なものであることが多いですが、消化器の病気のサインが隠れていることもあります。
長引く症状がある場合は、我慢せずに一度検査を受けてみましょう。

当院では、胃腸の不調に対して超音波検査・内視鏡検査・ピロリ菌チェックなどの検査を行っております。お気軽にご相談ください。

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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科 加地内科クリニック

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