漢方・薬膳

梅雨の時期の頭痛(天気病)の原因と対策~おすすめの食材、漢方など

梅雨時期に「天気痛」や「天気病気象病)」と呼ばれる頭痛を訴える方が多くなります。これは気圧や湿度の変化が体に影響を与えることが主な原因です。

原因

  1. 気圧の低下
    梅雨時は低気圧が続き、気圧が下がることで血管が拡張します。

拡張した血管が周囲の神経を刺激し、片頭痛やズキズキした痛みを引き起こすことがあります。

  1. 自律神経の乱れ
    気圧や気温の急な変化が交感神経と副交感神経のバランスを崩し、頭痛・倦怠感・めまいを伴うことがあります。
  2. 湿度の高さ
    湿度が高いことで体内の水分代謝が滞り、むくみや頭重感、緊張型頭痛を感じやすくなります。
  3. 気象の変化に敏感な体質
    気象変化に敏感な人(いわゆる「気象病体質」)は内耳(気圧センサー)や脳の血流の変化に過敏で、症状が出やすくなります。

対策
生活習慣で整える
規則正しい睡眠と起床:自律神経のバランスを整えるのに効果的。

軽い運動(ストレッチ・散歩など):血流を促進し、神経の安定に寄与。

十分な水分補給:湿度が高くても発汗は続いており、脱水で血流が悪化すると頭痛を招く。

食養生・薬膳の視点から
気・血の巡りを促す食材を取り入れるとよいです。

おすすめ食材:

香りのよいものしそ、生姜、みょうが、ねぎ
利水作用のあるものはと麦、冬瓜、とうもろこし、豆類
気の巡りを助ける陳皮(みかんの皮)、大葉

おすすめの飲み物:

生姜紅茶ミントティー陳皮茶はと麦茶

東洋医学的な対処
頭痛のタイプに応じて「風邪(ふうじゃ)」「湿邪(しつじゃ)」の影響を取り除く漢方薬が用いられます。

処方例:五苓散(ごれいさん)など

原因により、診断し、処方しますのでご相談ください。

その他の対処法
耳周りや首の温め:内耳の圧感受性の働きを穏やかに。

ツボ押し:「風池(ふうち)」「天柱(てんちゅう)」「合谷(ごうこく)」などが頭痛緩和に効果的です。

天気痛アプリの活用:気圧の変化を事前に把握し、予防策を早めに行うのも有効です。

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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科 加地内科クリニック

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