〇花粉症に伴う副鼻腔炎とは?
花粉症(アレルギー性鼻炎)が悪化すると、副鼻腔の換気や排泄がうまくいかなくなり、副鼻腔炎を引き起こすことがあります。特に鼻づまりや鼻水が長引く人は注意が必要です。
〇花粉症と副鼻腔炎の違い
花粉症の症状は、くしゃみ、水っぽい鼻汁、鼻づまりなどですが、
副鼻腔炎になると鼻汁に粘りや悪臭が混じるようになり、鼻づまり、顔や額の痛み・重だるさ、嗅覚の低下、熱などの症状が出てきます。
両者が合併すると、症状が長引き、生活の質が大きく下がることもあります。
〇 治療法と対策
- 花粉症の治療(アレルギー対策)
抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬で炎症を抑える
アレルゲン(花粉)の回避(マスク・眼鏡・換気・洗顔) - 副鼻腔炎の治療
鼻水が膿性、顔面痛、嗅覚障害がある場合は抗菌薬を使用
去痰薬・点鼻薬(血管収縮薬)で排膿を促す
〇 漢方薬の併用で治療効果アップ!
花粉症や副鼻腔炎の治療に、漢方薬の併用が効果的なことがあります。体質や症状に応じて処方され、炎症を抑え、体の自然な排出機能を高めることが期待できます。
〇よく使われる漢方例
小青竜湯(しょうせいりゅうとう):水っぽい鼻水・くしゃみ・鼻づまりに。花粉症の初期によく使われます。
葛根湯加辛夷川芎(かっこんとうかしんいせんきゅう):慢性副鼻腔炎や鼻づまり、鼻が重い感じに。鼻腔の通りを良くします。
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう):鼻がつまって匂いがわからない、ドロッとした鼻水が出るときにおすすめ。
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう):繰り返す副鼻腔炎やニキビなど、体にこもる熱と膿を取る体質改善系。
※症状や体質に合わせて選ぶことが大切です。自己判断ではなく、医師の相談をおすすめします。
〇生活でできる対策
鼻うがいで花粉や粘液を洗い流す
加湿と換気で粘膜を保護
十分な睡眠と栄養で免疫バランスを整える
〇受診の目安
次のような症状があるときは、受診を検討してください。
鼻づまりが1週間以上続く
鼻水がドロッとしていて悪臭がする
顔の痛みや頭痛、発熱がある
においがわからなくなった
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科 加地内科クリニック