ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)胃炎について
〇 ピロリ菌とは?
ピロリ菌は胃の粘膜に生息しているらせん形の細菌です。
様々な研究から、ピロリ菌が胃炎や胃潰瘍、胃癌などの胃の病気に深く関わっていることが明らかにされてきました。
〇ピロリ菌の関係する病気と除菌について
ピロリ菌に感染すると、慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃癌になりやすくなります。また、胃のリンパ腫や特発性血小板減少症紫斑病との関連もいわれています。
ピロリ菌の除菌により、これらの病気の頻度を減らすことが期待されます。
また、胃痛、嘔気、胸焼けなど、胃の症状にピロリ菌感染が関連している場合もあるので、胃カメラ等で症状の原因を診断の上、除菌をおすすめすることもあります。
〇ピロリ菌の検査
①内視鏡を使用する検査
(1)迅速ウレアーゼ検査(2)検鏡法(3)培養法
②内視鏡を使用しない方法
(1)抗体検査(血中、尿中)(2)尿素呼気試験(3)便中抗原検査
があります。
これらの検査には一長一短がありますので、当院では、感度・信頼度や利便性を考慮して、内視鏡検鏡法、血中抗体検査、便中抗原検査などを組み合わせて検査しております。
〇除菌療法
ピロリ菌の除菌療法は、胃酸を抑える薬と抗生物質を組み合わせて薬を7日間内服します。除菌が不成功の場合、2次除菌を行います。
〇保険適応について
ピロリ菌検査、除菌療法ともに保険適応には胃カメラでの検査が必要とされていますので、ご相談ください。
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科の加地内科クリニック