健康・医学

慢性腎臓病(CKD)と食事療法

― 腎臓を守る毎日の食べ方 ―

慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の働きが少しずつ低下していく病気です。
しかし、毎日の食事を見直すことで、腎機能の悪化をゆっくりにできることがわかっています。

今回は、患者さん向けに「今日からできる」食事療法のポイントをまとめます。


なぜ食事が大切なの?

腎臓は、

  • 余分な塩分を出す
  • 老廃物を出す
  • 体内のミネラルバランスを整える

という働きをしています。

腎機能が落ちてくると、
塩分・たんぱく質・カリウム・リンの負担が大きくなります。

だからこそ、食事が治療の基本なのです。


① まず最重要:減塩

目標:1日6g未満

塩分が多いと

  • 血圧が上がる
  • 尿蛋白が増える
  • 腎臓に負担がかかる

という悪循環になります。

減塩のコツ

* だし・酢・レモン・香辛料を活用
* 麺類の汁は残す
* 漬物・加工食品を減らす
* 「かける」より「つける」

当院でもまず最初に取り組んでいただくのが減塩です。


② たんぱく質は「摂りすぎない」

たんぱく質は体に必要ですが、
分解されると老廃物になります。

腎機能が低下している場合は、

  • 摂りすぎ → 腎臓に負担
  • 不足 → 筋力低下

となるため、「ちょうどよい量」が大切です。

一般的な目安

  • 軽度腎障害:通常量
  • 進行している場合:やや控えめ(医師の指示に従う)

※自己判断で極端に減らすのは危険です。

※プロテインのサプリは危険なのでやめましょう。


③ カリウムは腎機能に応じて調整

腎機能が低下すると、カリウムが体にたまりやすくなります。

高カリウム血症になると、不整脈の危険があります。

カリウムの多い食品

  • バナナ
  • メロン
  • ほうれん草
  • トマトジュース

工夫

*野菜はゆでこぼす
* 生野菜より加熱
*果物は量を控えめに

※腎機能が保たれている初期腎障害では過度な制限は不要です。


④ リンの摂りすぎに注意

リンが多いと、

  • 血管石灰化
  • 骨が弱くなる

原因になります。

多い食品

  • 加工食品
  • ハム・ソーセージ
  • インスタント食品
  • コーラなどの清涼飲料

加工食品を減らすだけでも大きな改善になります。


⑤ 水分は「制限」ではなく「適切に」

むくみや心不全がなければ、
基本的には極端な水分制限は不要です。

自己判断で水分を減らしすぎると
脱水になり、逆に腎機能を悪化させることがあります。


⑥ 最新治療と食事療法はセット

現在は

  • フォシーガ
  • ジャディアンス
  • ケレンディア

など、腎臓を守る薬が進歩しています。

しかし、薬だけでは不十分です。

減塩と食事管理があってこそ、
薬の効果が最大限に発揮されます。


今日からできる3つ

  1. 味噌汁は1日1杯まで
  2. 麺のスープは残す
  3. 加工食品を減らす

まずはこの3つから始めましょう。


まとめ

CKDの食事療法は

*減塩が最重要
* たんぱく質は適量
* カリウム・リンは腎機能に応じて調整

無理なく、長く続けることが何より大切です。

腎臓の数値が気になる方は、
どうぞお気軽にご相談ください。

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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科 

楽な胃カメラ・大腸内視鏡の加地内科クリニック

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