秋の冷えと頻尿 ― 食事で整える膀胱ケア
秋は朝晩の冷え込みが強くなり、体が冷えて「トイレが近い」「夜中に何度も目が覚める」といった頻尿の悩みが増える季節です。
冷えによって膀胱や腎臓の働きが弱まり、尿をためる力が低下してしまうのです。
そんな秋の頻尿対策には、体を温め、腎(じん)と膀胱をいたわる食材を意識することが大切です。
〇秋の頻尿におすすめの食材5選
① 黒豆(黒大豆)
黒い食材は東洋医学で「腎を補う」と言われます。
黒豆にはポリフェノールが豊富で、冷え・むくみ・疲労回復にもおすすめ。
おすすめメニュー
- 黒豆ごはん
- 黒豆茶
- 煮豆やスープにプラス
“腎を養う代表食材”。冷えによる頻尿に特におすすめ。
② 山芋(やまいも)
体力を補い、腎の働きを高める滋養食。
とろろや山芋ステーキで、胃腸もやさしく温まります。
おすすめメニュー
- とろろ汁
- 山芋グラタン
- すりおろしスープ
秋の疲れやすい身体を元気に保ちます。
③ 里いも
胃腸を整え、余分な水分を排出。
水はけを良くすることで膀胱の働きも助けます。
おすすめメニュー
- 里いもの味噌煮
- けんちん汁
- 和風シチュー
体の中の“水の流れ”を整える食材。
④ 栗(くり)
秋の味覚の代表格。胃腸を温め、腎を補う作用があります。
食物繊維も多く、便秘による膀胱圧迫も防ぎます。
おすすめメニュー
- 栗ごはん
- 蒸し栗
- 甘栗入りおこわ
食べ過ぎには注意しつつ、秋の自然の恵みを楽しんで。
⑤ 生姜(しょうが)
言わずと知れた「温め食材」。
冷えによる頻尿・下腹部の違和感にぴったり。
おすすめメニュー
- 生姜スープ
- 生姜入り味噌汁
- はちみつ生姜湯
“体の芯から温める”習慣を。
〇プラスα:飲み物でも温める
| 飲み物 | 効果 |
|---|---|
| 黒豆茶 | 腎を補い、冷えを防ぐ |
| はと麦茶 | むくみ対策、水分代謝UP |
| 生姜湯 | 冷えを改善、体を温める |
| とうもろこしのひげ茶 | やさしい利尿、膀胱を落ち着かせる |
冷たい飲み物・カフェイン飲料は控えめにしましょう。
〇こんなときは受診を
「頻尿は冷えのせい」と思いがちですが、
膀胱炎・過活動膀胱・前立腺疾患などが隠れていることもあります。
次のような症状がある場合は医療機関へご相談を。
- 尿の痛み・濁り・血尿
- 急な尿意で我慢できない
- 夜間頻尿が続く
- 生活に支障が出ている
〇まとめ:秋は“温め+潤い”の食養生を
秋の頻尿対策のポイントは、
「冷やさない」「腎をいたわる」「潤いを守る」こと。
温かい食材と飲み物で、膀胱と腎をいたわりながら、
秋の味覚をゆったり楽しみましょう。
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科
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