秋は乾燥や気温差の影響で、体調不良を感じやすい季節です。
同じ「疲れやだるさ」でも、体質によって原因や対応が異なります。
ここでは、体質別におすすめの食材と漢方を組み合わせてご紹介します。
1. 乾燥タイプ(肺が弱りやすい・喉や肌が乾く)
特徴
- 空咳や喉の痛みが出やすい
- 皮膚が乾燥しやすい
- 体がカサカサして疲れやすい
おすすめ薬膳食材
食材 | 効果 | 食べ方 |
---|---|---|
白キクラゲ | 肺を潤す | スープや煮物 |
梨 | 喉の乾きを和らげる | 薄切りにしてハチミツと |
はちみつ | 肺や腸を潤す | お湯やヨーグルトに |
おすすめ漢方
- 麦門冬湯(ばくもんどうとう):乾燥による咳や喉の痛みを改善
- 当帰飲子(とうきいんし):温まるとかゆみが強くなる乾燥肌の方に
2. 疲労・だるさタイプ(気虚タイプ)
特徴
- すぐ疲れる、息切れしやすい
- 食欲が落ちている
- やる気が出にくい
おすすめ薬膳食材
食材 | 効果 | 食べ方 |
---|---|---|
鶏肉 | 気を補う | スープや煮物 |
サツマイモ | 消化を助ける | 蒸しておやつに |
山芋 | 胃腸を補う | スープやとろろ |
おすすめ漢方
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):気を補い、疲れやすさ改善
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):全身の気血を補い、だるさや冷えに
3. 冷え・水滞タイプ(体が冷えやすく、むくみや鼻水が多い)
特徴
- 手足が冷える
- 朝起きるとむくみがある
- 冷たいものを飲むと胃腸が弱る
おすすめ薬膳食材
食材 | 効果 | 食べ方 |
---|---|---|
生姜 | 体を温める | スープやお茶に |
ネギ | 気をめぐらせる | 煮物や鍋 |
小豆 | 水分代謝を整える | おかゆや煮物 |
おすすめ漢方
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう):鼻水やむくみを改善
- 真武湯(しんぶとう):冷えや水滞によるだるさ改善
4. 血虚タイプ(血不足・顔色が悪く疲れやすい)
特徴
- 顔色がくすみやすい
- 眠りが浅く、疲れが取れにくい
- 皮膚や爪が弱い
おすすめ薬膳食材
食材 | 効果 | 食べ方 |
---|---|---|
ナツメ | 血を補う | スープや煮物 |
黒ごま | 血を補い、肌を潤す | おやつやご飯にかける |
ほうれん草 | 血を作る | おひたしや炒め物 |
おすすめ漢方
- 四物湯(しもつとう):女性の疲れや血不足に
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう):体力低下や疲労感、不安感がある場合に
薬膳+漢方を取り入れるポイント
- 自分の体質を意識する:症状だけでなく体全体の状態を見て選ぶ
- 無理に取り入れず少しずつ:食材も漢方も一度に多量に取らず、少しずつ体に慣らす
- 生活習慣との併用:睡眠、温かい飲み物、軽い運動と一緒に行うと効果的
💡 今日からできる簡単ケア
- 朝は体を温めるスープでスタート
- 間食に体質に合う果物やナッツを取り入れる
- 夜は温める煮物で体を整える
秋の旬の食材と漢方を組み合わせることで、乾燥や疲れ、冷えなど季節特有の体調不良を内側から整えることができます。
--------------------------
豊中市上野東 消化器内科・漢方内科
楽な胃カメラ・大腸内視鏡の加地内科クリニック