― 西洋医学+薬膳の視点から ―
「最近もの忘れが増えた」「考えがまとまりにくい」
こうした変化は年齢だけでなく、食事・血流・炎症・冷えなど、日々の生活習慣が深く関係しています。
脳細胞(神経細胞)は非常に繊細で、
- 酸化ストレス
- 慢性的な炎症
- 血流低下
- 血糖値の乱れ
によって機能が低下しやすいことが分かっています。
一方、漢方・薬膳では古くから
「脳の働きは血(けつ)・気(き)・腎(じん)によって支えられる」
と考えられてきました。
今回は、脳細胞を守る食品に加え、
薬膳的な考え方も交えてご紹介します。
脳細胞を守るために積極的に摂りたい食品
● 青魚(サバ・イワシ・サンマなど)
青魚に含まれるDHA・EPAは、脳細胞の膜を構成する重要な脂質です。
- 神経細胞の柔軟性を保つ
- 記憶力・集中力の維持をサポート
- 脳の炎症を抑える
▶ 薬膳では「血を巡らせ、瘀血(おけつ)を防ぐ食材」と考えられます。
● ナッツ類(くるみ・アーモンド)
ナッツに含まれるビタミンEと良質な脂質は、
- 脳細胞の酸化を防ぐ
- 血管をしなやかに保つ
▶ 特にくるみは、薬膳では
「腎を補い、脳を養う食材」として知られています。
● ベリー類(ブルーベリーなど)
ベリー類に多いポリフェノール(アントシアニン)は、
- 記憶力・認知機能低下の抑制
- 神経細胞の保護
が期待されています。
▶ 薬膳的には「血を補い、目や脳を養う」食材です。
● 緑黄色野菜(ほうれん草・ブロッコリー)
葉酸・ビタミンC・βカロテンが豊富で、
- 神経伝達物質の合成を助ける
- 酸化・炎症を抑える
▶ 薬膳では「血を補い、体の巡りを整える」基本食材です。
● 大豆製品(納豆・豆腐・味噌)
大豆に含まれるレシチンは脳の情報伝達に重要です。
- 脳神経の働きをサポート
- 動脈硬化予防による脳血流改善
▶ 薬膳では「気と血を補う、体を支える食材」とされます。
薬膳から見た「脳の老化」とは?
漢方・薬膳では、脳の衰えは主に以下と関係すると考えます。
● 腎(じん)の弱り
「腎」は成長・老化・記憶力と深く関係します。
- 物忘れ
- 耳鳴り
- 足腰のだるさ
▶ 黒ごま、くるみ、黒豆、山芋などが腎を補います。
● 血(けつ)不足・血の巡りの悪さ
脳は大量の血流を必要とします。
- 集中力低下
- めまい
- 頭がぼんやりする
▶ 青魚、葉物野菜、なつめ、クコの実などが有用です。
● 冷えと消化力低下
体が冷えると血流が悪くなり、脳にも影響します。
▶ 温かい食事、よく噛むことが大切です。
塩分・糖分の取り過ぎにも注意しましょう
塩分の摂り過ぎ
塩分過多は、
- 高血圧
- 脳血管への負担
- 脳血流低下
を招きます。
▶ 薬膳では「塩味の摂り過ぎは腎を弱らせる」と考えられています。
だしや香辛料、酸味を活用し、薄味を心がけましょう。
糖分の摂り過ぎ
甘い物の摂り過ぎは、
- 血糖値の乱れ
- 炎症・酸化ストレス増加
- 脳の老化促進
につながります。
▶ 薬膳では「甘味の摂り過ぎは体を重くし、巡りを滞らせる」とされます。
甘味は自然な食材から少量が基本です。
まとめ
脳の健康は、毎日の食事と体の巡りによって支えられています。
- 抗酸化・抗炎症を意識する
- 血流を良くする食材を選ぶ
- 冷やさず、食べ過ぎない
- 塩分・糖分は控えめに
西洋医学と薬膳の考え方を組み合わせることで、
脳細胞がダメージを受けにくく、元気に働きやすい状態を目指すことができます。
※持病のある方、食事制限のある方は、主治医・管理栄養士にご相談ください。
------------------------
豊中市上野東 消化器内科・漢方内科
楽な胃カメラ・大腸内視鏡の加地内科クリニック