― 「寒」と「風」に揺れる季節の体調管理 ―
初春(2月下旬〜3月)は、
寒暖差・気圧変動・花粉・自律神経の乱れが重なる一年でもっとも体調を崩しやすい時期です。
漢方・薬膳ではこの季節を
- 「風邪(ふうじゃ)」が侵入しやすい
- 冬の“冷え”がまだ残る
- 春の「肝」が動き始める
という移行期と考えます。
したがって初春の養生は
「温めながら、巡らせる」
ことが基本になります。
① 初春に起こりやすい不調(漢方的理解)
| 症状 | 背景 |
|---|---|
| だるさ・眠気 | 気の巡り低下 |
| 頭痛・めまい | 気圧+肝気上昇 |
| 花粉症 | 風邪+肺気虚 |
| 胃もたれ | 冬の冷え残存 |
| 気分の落ち込み | 肝気鬱結 |
→ 「気」を動かす食材が重要になります。
② 初春におすすめの薬膳食材
■ 気を巡らせる(春の基本)
- 菜の花
- 春菊
- セロリ
- 三つ葉
- しそ
- 柑橘類(ゆず・みかん・文旦)
▶ ポイント
苦味・香り=自律神経を整える作用
■ 体を軽く温める(冷え残り対策)
- 生姜
- ねぎ
- 玉ねぎ
- にら
- 山椒
- シナモン少量
冬ほど強く温めず、
「軽く温める」程度が理想です。
■ 胃腸を守る(春バテ予防)
- 山芋
- 大根
- キャベツ
- 米粥
- 味噌汁
春は「肝」が強くなり、
胃腸(脾)を弱らせやすい季節です。
③ 初春おすすめ薬膳メニュー例
● 菜の花と生姜の味噌汁
→ 気を巡らせ+冷え予防
● 鶏肉と山芋のスープ
→ 胃腸回復・免疫維持
● 柑橘と大根のさっぱり和え
→ 花粉症・のど不調対策
● 春野菜のおひたし(ごま和え)
→ 自律神経安定
④ この時期に避けたい食習慣
初春は意外に以下が不調の原因になります。
- 冷たい飲み物
- 生野菜サラダ中心
- 甘い物の摂りすぎ
- アルコール過多
- 夜遅い食事
特に高齢者では
胃腸冷却 → 免疫低下 → 感染症
につながりやすく注意が必要です。
⑤ 初春の養生のまとめ
初春は、
冬仕様の体 → 春仕様の体へ切り替わる時期
です。
この時期に重要なのは
「補う」より「巡らせる」こと。
- 食べ過ぎない
- 軽く温める
- 香りのある春野菜を使う
- 朝に温かい汁物を摂る
これだけで春の体調安定度は大きく変わります。
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科
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