過敏性腸症候群(IBS)(大腸過敏症)は、ストレスなどが原因で腹痛や下痢、便秘を繰り返すような症状を総称します。漢方では、心と体は相関していると考えて治療しますので、過敏性腸症候群のようにストレスと関係の深い病気では、漢方がよく効くことが多いです。
小建中湯(しょうけんちゅうとう)は、胃腸の調子を調えて体力をつける効果がありますので、胃腸が弱く、神経質で緊張するとお腹が痛くなったりするような過敏性腸症候群の患者さまによく用います。膠飴(こうい)という甘い成分が入っていますので、お子様でも飲みやすく、お子様のかぜをひきやすいなどの虚弱体質の改善にも用いられます。小建中湯はおとなでも冷え性で虚弱な方の体質改善に役立ちますので、産後や病後などの体力改善におすすめです。
その他にも、よく用いる漢方薬には、桂枝加芍薬湯、大建中湯、半夏瀉心湯、六君子湯、人参湯、五積散、四逆散、加味逍遥散、帰脾湯など、様々ですが、症状や体質に合わせて処方します。
例えば、お腹が冷えて、ガスがたまりやすく、おなかがはるなどの症状には、おなかを温める漢方薬がおすすめ。下剤とは異なり自然の便通を取り戻すのに役立ちます。
また、ストレスの改善に役立つ漢方や下痢や便秘を改善する漢方なども併用しながら、過敏性腸症候群の症状の改善を目指しております。
西洋薬でも改善しない過敏性腸症候群の患者さまはぜひ漢方についてもご相談ください。
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科の加地内科クリニック