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GLP-1受容体作動薬の幅広い効果~糖尿病以外の効果

GLP-1受容体作動薬は、2型糖尿病治療薬として開発され、広く使用されるようになりました。現在では糖尿病以外のさまざまな分野でも注目されています。以下にその代表的な「糖尿病以外の効果」を紹介します。

〇現在、承認されている代表的なGLP-1受容体作動薬
内服薬:セマグルチド(リベルサス)
注射薬:セマグルチド(オゼンピック)、デュラグルチド(トルリシティ)など

🌟 GLP-1受容体作動薬の糖尿病以外の主な効果

  1. 肥満の治療(体重減少効果)
    GLP-1受容体作動薬は、食欲を抑える作用があり、体重を減少させる効果が高く評価されています。
    特にセマグルチド(商品名:ウゴービ)やリラグルチド(サクセンダ)は、肥満症治療薬として糖尿病とは関係なく処方されるケースもあります。
    食欲中枢に作用 → 食事量減少、満腹感の持続
    📊 臨床試験では、体重の10〜15%以上の減少も確認されており、従来の減量薬と比較して非常に効果的です。

2.血管疾患リスクの低下
一部のGLP-1作動薬(例:リラグルチド、セマグルチド)は、心筋梗塞、脳卒中、心血管死のリスクを減らすことが証明されています。
また、GIP/GLP-1受容体作動薬であるチルゼパチドが肥満を伴った心不全患者の心不全の発症リスクを軽減したと報告されています。
糖尿病がなくても高リスクの心血管疾患患者への応用が期待されています。

3.腎臓保護作用
GLP-1受容体作動薬は、腎機能低下の進行を抑えることが示唆されています。
尿中アルブミン排泄の減少やeGFR(腎機能指標)の維持に貢献
特に、糖尿病を伴わない慢性腎臓病(CKD)への効果も研究が進んでいます。

4.脂肪肝(MASLD/MASH)への効果
非アルコール性脂肪性肝疾患(MAFLD)やその進行形であるMASHに対しても有望。
肝臓の脂肪蓄積を減らし、肝炎や線維化の改善が期待されています。
🧬 セマグルチドはMASHの臨床試験で肝組織の炎症改善を示し、今後の治療薬候補とされています。

5.神経疾患(認知症、パーキンソン病など)への可能性
GLP-1は中枢神経系にも作用することがわかっており、神経保護作用がある可能性があります。
アルツハイマー病やパーキンソン病のモデル動物で認知機能の改善が報告され、現在臨床試験中。
🧠 脳内インスリン抵抗性の改善や神経炎症の抑制が関与していると考えられています。

6.多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
肥満を伴うPCOS(排卵障害・ホルモン異常)の女性に対し、GLP-1作動薬で体重減少とインスリン感受性の改善が見られたという報告もあります。

✅ まとめ:糖尿病以外のGLP-1の効果

肥満:強力な食欲抑制・体重減少
心血管疾患:心筋梗塞・脳卒中リスクの低下
腎疾患(CKD):腎機能低下の進行抑制
脂肪肝:肝脂肪減少、MASH改善
神経疾患:アルツハイマー・パーキンソン病の研究中
PCOS:インスリン抵抗性・排卵障害の改善可能性

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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科の加地内科クリニック

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