「お腹が冷えると胃が痛くなる」
「冷房で下痢をしやすい」
「食後に胃が重くてつらい」
そんな胃腸の不調、実は“冷え”が原因かもしれません。
冷えやすい体質の女性は特に、胃腸トラブルを抱えやすいと言われています。
今回は、冷えからくる胃腸症状の特徴と、女性におすすめの漢方をご紹介します。
なぜ女性は冷えで胃腸を壊しやすいの?
女性は男性に比べて、
- 筋肉量が少なく熱を作りにくい
- ホルモンバランスの影響を受けやすい
- ダイエットや冷たい飲食の影響を受けやすい
といった理由から、体が冷えやすい傾向があります。
東洋医学では、胃腸は「温かい状態」でこそ本来の力を発揮すると考えられています。
体が冷えることで、
- 胃腸の動きが鈍くなる
- 消化力が低下する
- 胃痛・下痢・食欲不振が起こりやすくなる
といった不調につながります。
冷えからくる胃腸症状におすすめの漢方(女性向け)
① 人参湯(にんじんとう)
こんな女性におすすめ
- お腹が冷えると下痢や腹痛が出る
- 体力があまりなく疲れやすい
- 温めると症状が楽になる
人参湯は、冷えて弱った胃腸を内側から温め、消化機能を助ける漢方。
「冷え+下痢・腹痛」に悩む女性に使われる代表的な処方です。
② 安中散(あんちゅうさん)
こんな女性におすすめ
- キリキリした胃痛がある
- 空腹時や冷えで胃が痛む
- ストレスを感じると胃に出やすい
安中散は、冷えによる胃痛をやわらげ、胃を温めてくれます。
冷たい飲み物で胃が不調になりやすい方にも向いています。
③ 六君子湯(りっくんしとう)
こんな女性におすすめ
- 食欲が出ない
- 胃もたれしやすい
- 痩せ気味で体力がない
六君子湯は、胃腸の働きを整えながら、エネルギーを補う漢方。
冷えやすく、食が細い女性に選ばれることが多い処方です。
④ 真武湯(しんぶとう)
こんな女性におすすめ
- 強い冷えを感じやすい
- 下痢や軟便が続く
- めまい・ふらつきがある
- 手足が冷えてむくみやすい
真武湯は、体を温めながら水分代謝を整える漢方です。
「冷え+胃腸虚弱+水分の偏り」がある女性に向いています。
冷えるとお腹の調子が悪くなり、体がだるく感じるタイプによく用いられます。
漢方と一緒に取り入れたい「女性の冷え対策」
漢方の力を活かすためには、日常生活も大切です。
- 冷たい飲み物・食べ物を控える
- お腹・腰・足首を冷やさない
- 湯船にゆっくり浸かる
- 生野菜より温かい食事を意識する
「胃腸を冷やさない」だけでも、体は少しずつ変わっていきます。
まとめ
女性の胃腸不調は、
冷えを改善することが大きなポイントです。
● 体質に合った漢方
●体を冷やさない生活習慣
この2つを組み合わせることで、つらい胃腸症状がやわらぎやすくなります。
漢方は体質や症状によって合う・合わないがあります。
症状が続く場合は、ご相談してください。
冷えに負けない、やさしく整った毎日を目指しましょう。
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豊中市上野東 消化器内科・漢方内科
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